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100年企業に向けた自社ブランドリニューアル
【ロゴ制作ストーリー】

 

月刊『印刷雑誌』2024年6月号(印刷学会出版部/当社寄稿文一部改変

創立80周年。その時見えていたもの

当社の創立記念日は7月9日。
2023年7月に創立80周年を迎えた当社(旧社名:株式会社第一印刷所)は、創立から現在に至るまで印刷業を主業とし、自らの製造技術の研鑽を積み、地域社会のお客様に支えられながらここまで歩んできました。印刷市場のニーズの変化に敏感に反応し、様々な認証取得や、BOP事業、ホームページ・動画制作といったデジタル系事業、広告マーケティング、イベント事務局などの多様なビジネス展開も行ってきました。
今後100周年を視野に企業の成長を求めていく時に、現状の延長上にあるビジネス展開ではなく、よりグローバルな視点を持った、更なる変化が求められていました。
 

dip建物の写真

株式会社第一印刷所から株式会社DI Paletteへ

企業としての収益を上げていくために、日常業務の改善や成長に加え、未来に向けた積極的な投資や意識改革、社内スローガンを打ち出す中で、大きなプロジェクトして取り組んだのが社名変更でした。情報の価値を創造する企業としてこれまでは、コアビジネスである「ハイクオリティな印刷技術の提供」の一方、「第一印刷所は印刷だけじゃない」という外に向けたメッセージも持っていました。これらメッセージを正しく伝え、多様な価値を見出す事を念頭に、2024年1月1日から「株式会社DI Palette」(読み方:ディーアイパレット)と社名変更することが2024年10月に社内に発表されました。

 

新しい社名に込められた思い

社名変更にあたって、創業から80年という長い間、株式会社第一印刷所は、会社ロゴ、略称とも「DIP」という名でも親しまれてきました。職員が着用するウェアや名刺、社用車にも「DIP」という文字が刻まれ、創業の精神や、職員の誇り、アイデンティティを感じさせるものでもあったため、社名変更にあたっては、「DIP」を残すこととなりました。
そこに「パレット」という名前をつけたのは、印刷業として色を扱うプロフェッショナルであること、社員や地域の方々との文化や仕事が組み合わさりながら新しい色を生み出していくような思いを込めたからでした。地域社会やお客様、職員、関係企業の皆様と「共創」という関係を築いてきた当社は、その精神を受け継ぎながら、今まで以上に混ざり合い、より進化した姿を描いていきたいという願いもそこにはありました。

 

社内推進メンバーにて新しいCI・VIを策定

社名変更発表後、当社創業以来の歴史的な転換点ではあるが、社名変更による事業の開始まで2カ月弱。この短期間の中で、社内外への強力なブランディングを行うための各種広報や通知ツール・媒体の制作が必要とされる、スピードとクオリティが同時に要求されるというプロジェクト。そのための核としてCI・VIの策定が急務でした。まずは社内の推進メンバーにおいて、プロジェクト遂行のための制作ビジョン「ブランディング・アートワークの骨格」を設定しました。
このプロジェクトが目指し達成すべきもの、コンセプトやデザインの方向性について、関係者間の意識を共有することが重要でした。当社の未来創造の一翼を担うブランディングは、自ら成し遂げようという気概もそこにはありました。

書類の写真

CI・VI策定の過程

広報物を作成する関係者間の考え方を共有し、経営陣と推進メンバーとの対話を行いながらキーワードや方向性を決め、CI・VIを具現化する作業を行いました。
ブランドメッセージとコンセプトをセットとしてデザイン作成を進行し、修正と削除、検討を繰り返しながら、計4回の社内選考を行いました。
またその時点で選考されていたデザイン案について、社内アンケートを実施、約8割の回答と多くのコメントを抽出することができました。
アンケートへの参加率は推進メンバーが事前予想していたよりも参加率が高く、自社へ愛着と、関心の高さが感じられる結果となりました。最終的に経営陣による選考を経て、デザインの色や形の微修正、商標調査を実施後、新しいシンボルマークとロゴタイプが決定しました。

書類の写真

現在進行形のブランドリニューアル

ブランドリニューアルの第一弾としての、ブランドメッセージ「Aim Higher〜更なる高みへ〜」とシンボルマークが誕生。
シンボルマークには、創業の精神を持つ「DIP」の文字を形作りながら伸びるラインが、様々な道を作り、多彩な色を描きながら、さらなる高みを目指して伸びていく当社の未来の姿が込められています。
会社案内やオフィシャルサイトといった広報物、名刺や通知物、帳票類、社用車に至るまですべてのビジュアルを短期間の中で変更し、今後も様々な広報物のリニューアルが予定されています。その過程において、当社のビジネスのあり方を再構築し、社内外の皆様との双方向コミュニケーションを活性化させ、さらなる飛躍のための存在意義を考えながら、ブランディングを継続していくことを現在進行形で進めています。

ブランドメッセージの書類の写真